ろりすかコレクション vol.9

「純白の雪、茶に染めて」
第1章 幕開け 〜恥じらいの排泄〜


水野 由紀(「聖女学園」より)
 13歳 中学2年生
体型(推定) 身長:144cm 3サイズ:71-48-72

 髪は短めで顔は童顔。目が大きいのが印象的でかわいい少女。身体は、ちょっと小柄で、線が細い感じがする。全般的にまだ発育途上という感じで、胸もわずかにふくらみ始めたという感じ。
 中学2年で、親が事故で亡くなったため、容姿試験に合格し、学費無料で聖女学園に転校してきた。元もとの性格は明るいのだが、恥ずかしがりやで、性的な知識はほとんどない。

佐藤 希(「聖女学園」より)
 13歳 中学2年生
体型(推定) 身長:153cm 3サイズ:77-54-78
 ショートカットで、ちょっとボーイッシュな少女。性格は勝気でさっぱりしていて、学園の責めに恥らいつつも、割と順応している。身体はしっかりしているが、筋肉質というわけではない。胸は標準的であり、均整のとれたスタイルをしている。

高瀬 真由美(「聖女学園」より)
 13歳 中学2年生
体型(推定) 身長:159cm 3サイズ:84-55-81
 ポニーテールにしていて、顔立ちがはっきりした少女。性格は気さくで明るく、誰とでも、気が合う。その一方でプライドが高く、男子たちの前で弱みを見せるのに強い抵抗を感じる。
 身体は、胸が大きいが太っているわけではない。ウエストは細くくびれており、お尻へと丸みを帯びて流れている。


 雪山の曲がりくねった道路を、一台のバスがゆっくりと進んでいく。中学生たちを乗せた貸切の観光バスだ。すれ違う車もほとんどなく、雪に覆われた悪路とはいえ、バスはすいすいと進んでいく。
 だが、もし前方から車が来て、正面のウィンドウにかけられた「聖女学園2年生ご一行様」というプレート、その変わった校名に目を引かれ、中を覗き込んだとしたら……一生忘れない衝撃的な光景を目にすることだろう。

 そのバスの中では、学生服を着た男子に囲まれ……4人の少女が裸で座っていた。下着姿などというものではない、胸の頂点や恥ずかしい割れ目すら一望できてしまう、一糸まとわぬ姿である。
 しかも、あろうことか、彼女たちはその恥ずかしい割れ目を一心不乱にいじり続け、甘い声を上げながらもだえていたのである。

 そのような狂乱の痴態が繰り広げられているにもかかわらず……居並ぶ男子の視線はバスの天井に集中していた。そこでは、ガラスの天井越しに……可愛らしい一人の少女が、無毛の秘部から、黄色く色づいた小水をほとばしらせていた。

「おおっ、由紀ちゃんすごい! 真っ黄色だ!」
「量もたっぷりだ……すごく我慢してたんだね」
「すごい勢い……あれ、自分にも跳ね返ってるんじゃないかな?」
 男子たちが無責任な歓声を上げる。
「うぅっ…………ぐすっ……見ないでっ……」
 その少女……水野由紀は、あまりの恥ずかしさに無念の涙を流していた。
  

 教育機関たる「学園」の名を冠したバスの中で、いかなる理由でこのような非常識な光景が現実となっているのか……。それは、この学園そのものが、女子に性的な恥辱を与えるために存在するからだ。表向きは上流階級の名門校である同校の卒業者は政界、経済界にも多く、その真の姿は一般の人間には完全に……一部の人間には公然の秘密として隠蔽されたまま、存在を許されているのである。
 聖女学園の校則や行事は、女子をはずかしめるための工夫で満ち溢れており、この雪山合宿もその一環だった。女子が裸で自慰にふけっているのも、ガラス張りの天井で、おまるとすら言えない半球形の部分におしっこを放っているのも、すべてこの合宿の要綱に記された規則なのである。

 由紀は、今年……いや、もう年は明けているから今年度か……その4月に、聖女学園に転入してきた。初めはその特異な環境にすさまじい戸惑いを示したが、今では日常的な恥ずかしさ……薄い生地のため胸も見えそうな上着、下着をはかない状態の秘部がちらつきそうなスカートという制服で校内を歩くこと……教室でバイブレーターのついた椅子に座り、喘ぎ声を押し殺しながら授業を受けること……そのくらいには、何とか耐えられるようになった。もちろん、耐えられるというだけで、この上なく恥ずかしいことに変わりはない。
 しかし、こうして何週間かに一度行われる年中行事はみな初めての体験ばかりで、とても安心してはいられない。すでに去年似たような行事を体験しているクラスメートに比べ、由紀はどうしても、一回り恥ずかしい姿をさらしてしまう。この排泄姿だって、下から見られるのを極度に恥ずかしがって限界まで我慢したため、みんなの前で色の濃いおしっこをたっぷりと放出する羽目になってしまったのである。
 
  シャァァ……シュィィ……ピシュッ……
(おねがい、早く、早く止まって…………)
 由紀は切実な願いを浮かべたが、限界まで我慢したおしっこは、最初に勢いよく水鉄砲のような放出をしたあとも、ピュッピュッと間欠泉のようにあふれ続けていた。
(うぅ……恥ずかしいよぉ……)
 顔を真っ赤にしながら、放尿を続ける由紀。聖女学園入学以来、あらゆる恥ずかしさを経験してきた由紀だが、今でも耐えられないものの一つが、排泄を人に見られるという恥ずかしさである。
 普通の女の子なら、物心ついた後は一生に一度も……病気やアクシデントさえなければ、絶対に人に見られることのない、見せてはいけない汚らしい姿を、大勢の人間……仲の良い親友や、同年代の異性の前にさらすのである。ましてや、多感な思春期の女子中学生……その心に受ける傷は、並大抵のものではない。ましてや、今は……
「うぅっ……」
 一瞬下を向いた由紀があまりの恥じらいに目を閉じる。そう、透明な天井とおまるのせいで、男子に真下から排泄をのぞかれる体勢になっているのだ。学校のトイレも、鍵も扉も仕切りもない上に透明な便器という恥ずかしさこの上ない作りではあるが、真下から排泄の穴まで見られてしまうこの状況から比べれば数段ましであった。
(早く……早く……)
  ジョボ……チョロロ……ジョロ…………ピッ……。
 みじめな音を立てて排尿が終わる。出し切った、と思ったあとも、何度か膀胱に力を入れ、残っているおしっこを出そうとする。限界までおしっこを我慢した時は、膀胱に一部が残っていて再度もよおすことが多いと、経験的にわかってしまっている……。それほどに、由紀は排泄欲求の我慢……そしてそれに続く恥辱の排泄を、繰り返してきたのだった。
「ふぅっ……」
 透明おまるに備え付けられたウォッシュレットのボタンを押す。すると、おまるに透明なふたがかぶさり――もちろん、排泄物をそのままの状態で保存するためである――そして、細い澄んだ水流が勢いよく彼女の秘部めがけて発射される。
「あ、あふっ……」
 音程の高い、可愛らしいあえぎ声。ウォッシュレットの液体には、微量の媚薬が混入されていたのだ。もちろん、日常の体験から、その程度の仕掛けはあると思っていた。それでも、身体は勝手に反応してしまうのである。
「く……ん、あぁっ……はぁ、はぁ……」
 おしっこの代わりに、ウォッシュレットの水と少量の愛液を滴らせながら、荒い息をつく由紀。彼女の恥ずかしい排泄は、やっと終わった。

 しかし、これから席に戻るまでが一苦労。トイレとなっている2階の天井は低く、四つんばいにならないと通れないようになっている。そして、用を足した帰りは、局部が洗浄されたのを確認するため、そのおしりを引きずりながら仰向けに近い形で前進せねばならないのだ。
「んっ………」
 自分がこうして上を見ている間も、下からは男子の視線が、恥ずかしい排泄を終えたばかりの下半身に注がれている……。そう考えるだけで、涙が出るほど恥ずかしくなる。
 すこしでも不安を除こうと、由紀は顔を横に向けて、下の状況を確認しようとする。しかし、不安定な体勢が災いして、階下まではその視線が届かなかった。代わりに彼女の視界に入ってきたのは、クラスメートの女子が、同じような恥じらいの果てに排泄した、黄金色の液体と固体だった。
 特に固体……うんちの方は、透明なカバーに覆われてなお、その異臭を空気中に放っていた。
 午前中に大便をしてしまったのは、希と真由美。真由美は空気混じりの柔らかい便をプスプスと音を立てながら出していた。ご丁寧に、おまるの周りの床には小さな穴が開いていて、その排泄の音を下に伝える仕組みになっているのだ。真由美は気丈に表情を引き締めながらも、その頬が紅潮するのを隠し切れなかった。
 一方、便秘がちの希は……今日もだいぶ溜まっていたのか、太く固そうな便を時間をかけて放出した。お腹の中で押し固められた太さ4センチ、長さ20センチほどのものが、苦しげに開く肛門からずりずりとせり出してくる。真下には当然男子が座っており、その目の前での排泄行為なのである。それが終わっても、重なるように十分な太さ、固さ、長さの大便を、おまるの底面を埋め尽くすほど排泄した。終わった時には、彼女の腰回りが一回り細く見えたほどだが、その気分はとても爽快というものではなかっただろう。

(うんちじゃなくて……よかった……)
 由紀は心底そう思った。恥ずかしい排泄行為、それが大便となればなおさらである。学校で、みんなの前でうんちをしてしまったことは数えるほどしかないが……いずれも、二度と思い出したくない恥辱の極みだった。
 行事による浣腸などの場合が大半だったが、入学当初、あまりのストレスに胃腸の調子を崩してしまい、席を立った瞬間に液状便をほとばしらせてしまったこと……そして、体育祭の慣れない競技で最下位となって、罰として下剤入りの食事を3日間食べつづける羽目になり、学校で寮で、果ては通学路で、汚らしい下痢便を撒き散らしてしまったこと……。
 それらは、由紀がこの聖女学園に入学してからの、最も恥ずかしい記憶の一部だった。
 大便の排泄……それは、由紀にとって最も恥ずかしく、最も恐ろしいことの一つなのである。

 だが……今、便意をもよおしていないからといって油断はできない。普段便秘がちな希が、狙いすましたように今日この日に排泄行為を行ったのは、偶然ではないだろう。もしかしたら、何かそういう薬が朝食、もしくは食べたばかりの昼食に混ぜられていたのかもしれない。以前下剤入りの食事を食べさせられた由紀は、探偵のような鋭い洞察力でそう推測していた。
 だとしたら……。聖女学園において、他の女生徒の恥辱は、常に「明日は我が身」なのである。いつ、自分も便意をもよおすかわかったものではない。


 由紀は、おなかを気にしながら2階の通路をやっと通過し、自分の席に戻った。

 ……彼女のおなかは何の反応も示さず、不気味な沈黙を保ちつづけていた。


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