ろりすかZERO vol.2「修学旅行 〜新聞記事の向こうに〜」
その5 幸華の戦い
香月幸華(こうづき さちか)
14歳 桜ヶ丘中学校3年2組
体型 身長:158cm 体重:50kg 3サイズ:82-51-81
ひかりのクラスメート。性格は活発にして饒舌。人当たりがよいクラスの人気者という存在。やや茶色がかったロングヘアである。
友村美春(ともむら みはる)
14歳 桜ヶ丘中学校3年2組
体型 身長:151cm 体重:48kg 3サイズ:81-50-82
ひかりのクラスメート。長い黒髪の似合う、物腰やわらかな大和撫子。
「じゃあ美奈穂ちゃん、ここで…」
「うん。ありがと……」
ひかりは自分たちの部屋の前で美奈穂と別れた。
部屋を出る前の幸華の苦しげな姿が思い出される。
(間に合っってるといいんだけど……)
そう思いながら、ひかりは部屋のドアを開けた。
「くっ……うぅぅぅぅん……んぐっ……」
部屋に入ったひかりが目にしたのは、トイレの前にしゃがみこみ、震えている幸華の姿だった。
「さ、幸華ちゃん! 大丈夫!?」
「は、話しかけないでっ! ぐぅぅぅぅっ……」
苦しそうに身体を前屈させる。幸華は、左手で痛むお腹を抑え、右手でスカートの上からお尻を押さえ、その下にかかとを置いて体重をかけていた。肛門からの圧力に耐えるには、もう手の力だけでは間に合わないのだ。
「んっ…あぅっ……くぁぁっ…!」
グキュルルルルルゥ……
排泄寸前だった便が、また腸の奥へ戻っていく。強烈な波を乗り越えた彼女は、そっと目を閉じてお腹をさすった。
いくら我慢しても、トイレで排泄を済ませなければこの苦しみからは解放されないのだ。そしてそのトイレには、仁美がずっとこもってしまっている。
「幸華ちゃん……がんばって……」
何の力にもなれないが、幸華が漏らさないことだけをひかりは祈った。
よく見ると、他の娘たちも具合悪そうにしている。お腹をさすったり、トイレの方を気にしてそわそわしている娘もいる。
(……もう我慢できません……私……どうしたら……)
中でも、ひどい状態なのは友村美春だった。美しい黒髪をした、控えめな女の子である。「大和撫子」と形容するのがぴったりな少女だ。
幸華と同じころから激しい腹痛、そして便意に悩まされていたが、人一倍羞恥心が強い彼女は、幸華のようにそれを言い出すことができず、部屋の隅で「女の子座り」をし、静かに便意に耐えていた。
他の娘たちも腹痛を訴え始めたのを見て、「あの……幸華さんの次に……その……お手洗い使わせてください……」と言うのが精一杯だった。
そのまま幸華の後ろで待ってはいたものの、みんなから注目を受ける中で、お尻を押さえるなどというはしたない行為は、彼女にはとてもできなかった。そんな彼女に、これまでで最大級の便意が訪れた。
ギュルッ! グルグルグルッ!!
「っ!!」
(な……ああ……今までよりひどく……出てしまいそう……)
美春が声にならない声をあげた。激しい腹痛とともに、お腹の中のものが一気に肛門へと降下してくる。たちまちそれは強烈な便意となり、肛門をこじ開けようとした。
「んっ……くっ…ぅぅぅ……」
(我慢……我慢しないと……おもらししてしまう……)
必死に肛門を締める。が、肛門を圧迫する大便の量は徐々に増え、圧力も急激に高まっていった。
グルルルルルッ……ギュルルルル……
「ぁっ…………あぁぁぁっ……」
お尻の穴を限界近い力で閉めているのに、それでもなお噴き出そうとする力は弱まらない。それどころか、なお強くなっていく。
「っ………くぅ……っ!」
(お願い……お願いですから……出ないでっ……)
美春は息を止め、全神経を集中して肛門を閉じた。もう、最後の手段だった。
しかし、残酷にも彼女の腸の運動は止まらなかった。
ギュルッ!
「あっ!!」
ブブブブッ!!
さらなる便意の高まりを感じ、彼女が声をあげたのとほぼ同時だった。
美春のお尻から、あまりに恥ずかしい破裂音が発せられた。
「あ……あぁっ……」
ついに押さえる力を便の圧力が上回り、肛門から便が溢れ出したのだ。お腹を抱えていた手をお尻に回すが、もう遅かった。
ブリリブボボボボボッ!
ブニュ……ビュビュビュッ!
ビチビチビチビチュッ! ブビチャッ!
「い、いやっ!」
ショーツの中にどろどろの大便が溜まっていく、おぞましい感覚。美春は寒気で身体を震わせた。
このままでは全部出てしまう。そう思い、彼女は必死に括約筋を閉め、排泄をせき止めようとした。
「くぅ……うぅぅ……ん……」
ブプッ……ブ……
ギュルルルルッ……
「はぁ……はぁ……」
便が再び腸の奥へと戻っていく。美春は顔を真っ青にしながら、必死に耐えていた。
「美春……」
「はぁっ…はぁ……んんっ…だ、大丈夫ですから……」
グギュルルルルルルルルッ!!
「……くぅ………んぅーっ!!」
必死に耐える美春の姿は、あまりにも哀れだった。それを見かねて、一人の娘がビニール袋を差し出した。
「美春……もう無理しないで。これ敷いて、全部出しちゃおうよ」
「そんな……そんなこと……できるわけありません……うぅ……」
ギュルッ……グルル……ゴロロロロ…
気丈に声を出す彼女の心とは裏腹に、お腹は重苦しい悲鳴を上げつづけた。一度始まった排泄を無理矢理止めてしまったのだから、その苦しみは何倍にもなっていた。
「うぅ……ひぁっ……ぁ……くぅ……」
「友村さん……あの、ホントに、気にしないでいいから。絶対誰にも言わないし、音とかも気にしないから……」
ひかりも、あまりに辛そうな表情を気遣い、袋の中にするよう促す。
「でも……私……やっぱり……恥ずかし……あ…あっ!!」
ゴロゴロゴロゴロゴロッ!!
再び彼女に大波が押し寄せた。
「美春っ!」
「友村さん……早くっ……」
「…ん…なさい…………ごめんなさい……みなさん……」
その声を聞いてか、自分の身体の欲求に動かされてか、彼女は上体を起こし、腰を浮かせてビニール袋を引き寄せた。
その瞬間……
ブチュルッ! ブビッブビビビビッ!!
「っ……」
美春はまた限界を迎えてしまったのである。
茶色い染みができたショーツの中に、さらに新たな大便が吐き出された。
「あ…くぅ………んん………」
ブビブビブビッ……
軟便が溢れ出す中、美春はかろうじてビニール袋をお尻の下にたぐり寄せ、和式トイレのようにその上にまたがった。しかしショーツを下ろすだけの時間的余裕はなかった。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
顔をうつむかせて、必死に謝り続ける中、彼女の肛門はついに全開にされた。
ブビュブビュブビュッ! ブチュッ!
ビッ! ブリリリリリリッ! ブチョッ!
ブビチュッ! ブニュッ! ニュルルルルッ!!
「んんっ……くぅぅぅぅっ……あぁぁぁぁっ……」
美春の排泄物は、固体でも液体でもない、いわゆるゲル状の軟便と化していた。シャーシャーとショーツから流れ出ることはないが、コロコロの硬質便とは違い、べっとりとお尻の皮膚にまとわりつく。
ブビュルルルッ……ブニュッ!
ブボッ……ボボボボボッ……
さらに、ショーツの中に溜まった軟便は、後から吐き出される便に押されてショーツの中で流れ動く。それは、漏らしたショーツの中をかき混ぜられ、うんちをお尻に塗りたくられているようなものであった。
「う……あぁぁ………いやぁ……」
ブニュルッ……ブチュブチュブチュブチュ……
生温かいものがどんどんショーツの中を侵食していく。止めようと思っても、お尻の穴の感覚がなくなっていて力が入らない。ショーツがこのような状態になってしまっては、上から押さえることも叶わなかった。
ブチョッ……ブチョブチョ……
ブブブブブブビュッ!!
「!!」
まとまった量の便が一気に排泄され、肛門の周りの便が押し出される。行き場を失った軟便は、ショーツの前の方へと広がっていき、彼女の恥ずかしい割れ目を襲ったのである。
「やっ……だめっ!!」
秘密の部分に汚物の感触を覚え、彼女は反射的にショーツをずり下げた。中に溜まっていた大量の軟便がずり落ち、ベチャッと汚らしい音を立ててビニール袋に小山を作った。
秘所がそれ以上汚れるのは避けられたが、さっきの便だけでその周辺は真っ茶色に汚れていた。まだ産毛のような陰毛にも、どろどろの排泄物が付着している。
「……臭っ」
誰かが小声でつぶやいた。美春に聞こえぬよう小さな声ではあったが、羞恥心のかたまりになっている美春は、その手の感覚が鋭敏になっていたようだ
「あ……あぁ……ごめんなさいっ…………」
そう、ショーツを下ろしたことで剥き出しになった汚物が空気に触れ、凄まじい悪臭を発していたのである。
鼻の曲がるような吐き気を催す臭いに、部屋中のみなが顔をしかめていた。
ひかりでさえも、思わず顔を背けてしまったほどだ。
普段から清楚な印象を与える美春。その清らかなイメージと正反対の行為を、美春は続けていた。
「ごめんなさ……うぅっ!」
ブチュッ!! …ボトッ……
ブリブリブリッ! ビチャチャチャ……
ブビュルッ! ブチョッ! ビチビチビチビチッ!!
必死に恥ずかしさと情けなさに耐える美春をあざ笑うように、肛門は新たな臭いの元を生み出しつづけていった。
そんな騒ぎの中でただ一人、幸華だけは美春の恥態を見つめることもなく、ひたすらに便意に耐えていた。トイレの前で肛門を押さえつけて30分以上。気力だけが、彼女を支えていた。
そんな幸華がずっと見つめていたトイレの扉が、やっと開かれた。